こんにちは、FPの工藤清美です。
今回は退職金と住宅ローンについて考えてみましょう。
住宅ローンがまだ残っている場合、あなたは退職金でそのローンを完済しますか?
私はFPとして、様々な方の資産、家計をみていますが、多くの方が退職金で住宅ローンを完済、または繰り上げ返済をしておられます。そして、それが正しい、と思い込んでいらっしゃる方が多いように感じます。
ただ、今のこの経済状況下で、本当に手持ちに資金をローン返済に回してしまってよいのでしょうか?
この答えは、リタイア後に資産運用を続けていきたいかどうかで分かれると思います。
もしも、全ての金融資産を預貯金で保有したいというのであれば、さっさとローン返済をしてしまった方が良いでしょう。どんなに低金利であっても、住宅ローン金利は預金金利よりも高いからです。
そして、もしも、リタイア後も資産運用を続けていきたいと思っているのであれば、必要以上に手持ちの資金をローン返済に回すべきではないと私は考えています。
なぜなら、今はとてもローンの金利が低いからです。
あなたの住宅ローンの金利は何%ですか?
現在、変動金利であれば1%を切っているケースが多いのではないでしょうか?全期間固定金利のフラット35でも現在は1~2%台です。
もしも、住宅ローンの金利が現在の金利よりも著しく高い場合は、まずローン金利の見直しを検討してみてください。
リタイア後も長期分散投資で運用をしていきたいと思っているのであれば、退職金の資金はとても貴重な運用資金といえます。
長期分散投資をすれば、ローン金利分の1%を上回るリターンを得ることは十分可能でしょう。
日本債券、日本株式、外国債券、外国株式に4分の1ずつ資産分散をしたとしたら、過去20年平均リターンは4%以上となっています。
もちろん、リタイア後の大切な資金です。過度なリスクをとることはお勧めしません。
相場を当てに行く一か八かの投資ではなく、世界経済の成長に乗り、債券などをまぜながらの資産を分散し、リスクを抑えながら投資をしていくことがとても重要です。
もしも、専門家の力を借りたいと思われたら、ぜひご連絡くださいね。