toggle

②人的資本と金融資本

自分の資産を築いていくものには、「人的資本」と「金融資本」というものがあります。

「人的資本」とは、「生きている間に稼ぐ力」のこと。そして、「金融資本」とは、自分自身で働きながら積み上げていく金銭的な資産をいいます。

人的資本、つまり「稼ぐ力」は、社会人となり働き始めたころ、つまり20代が一番高くなります。なぜなら、若者は稼ぐための能力はまだ低いかもしれないけれど、働ける時間がたくさんあるからです。

そして、歳を重ねるごとに時間は確実に減っていき、人的資本も少しずつ減少していきます。人的資本は(表1)のように、時間とともに下がっていくのです。
そして、会社員の場合は、退職と同時に人的資本はゼロとなります。

ただ、人的資本の減少の度合い、つまりラインの傾きは、一人ひとり異なります。年齢とともに大きく減少していく人もいれば、それほど減少しない人もいます。

人生をより豊かにするためには、この人的資本をできるだけ減少させないようにすること、つまり、「稼ぐ力」の下がる傾度をできるだけなだらかにしてあげることがとても重要です。

では、どうすれば人的資本の減少を最小限に留めることができるのでしょうか?
人的資本とは、あなた自身の知識や教養といった精神的能力、健康や体力といった身体的能力、そして、幅広い人脈といった社会的能力、そして、働ける時間から成り立っています。

ということは、これらの精神的能力、身体的能力、社会的能力をより高めること、そして、働く時間を伸ばしてあげることにより、稼ぐ力を高めることができるはずです。
本などを読み知識をつけたり、勉強をし資格を取ったりすることで、あなたの精神的能力を高めるという方法もあります。ただし、やみくもに、あれも、これも、と勉強するのは、情報メタボになってしまう可能性があります。

学んだことは無駄にはならないと思います。が、「稼ぐ力」ということにフォーカスするのであれば、「将来どうなりたいのか」というゴールを見定めて、「学ぶことを選ぶ」ということも重要かもしれません。

私自身は、金融知識ということにフォーカスして、CFPの資格をとったり、大学院に行ってファイナンスMBAを取得したりしてきました。初めから起業することまでは考えていませんでしたが、金融の専門家ということにフォーカスしていたことが、自分の精神的能力を高めることにつながったような気がします。

様々な場所に行き、新たな人脈を広げたり、良い関係性をつくることもとても重要ですよね。良好な人間関係は、社会的能力を高めることにつながります。
ただ、人脈づくりも人により方法は異なると思います。幅広く様々な人とつながっている人もいれば、それほど広くはないけれど深い関係性を築いている人もいます。

これもどちらが良いというのではなく、自分が心地よい方法で良いのではないでしょうか?自分の得意でない方法をやったとしても、結局は苦しくなってしまいます。ただ大事なのは、ちょっとだけ意識的に人との関係性を築いていくということだと私は考えています。

適度な運動をしたり、食事に気を配ることは、身体的能力を高めるためには必要なことですよね。健康でなければ、稼ぐことはできません。

そして、働く時間も大切です。

60歳で収入が途絶えてしまう方、65歳まで収入がある方、70歳以降も働き続ける方では、人的資本の下がり方は大きく変わってきます。
私は仕事柄様々な方のキャッシュ・フロー(資産推移)表を見ていますが、やはり「いつまで収入を得続けられるか」でリタイア後の収支は大きく変わってきます。特にリタイア後は数万円の収入でも、その差はとても大きくなります。

人的資本の引き上げ方は一人ひとり異なります。

あなた自身がどのような方法で人的資本を引き上げていきたいのか、ぜひ考えてみてください。
そして、その方法を見付けるためには、自分自身を知ることがとても重要だと思います。
あなたはどのような性格ですか?どのようなことが好きですか?どのようなことが得意ですか?
分析が好きですか?人との交流が好きですか?人を引っ張るタイプですか?人を支えるタイプですか?

自分自身を知り、自分の得意なことをより強化することができれば、きっと人的資本を引き上げることができるはずです。
現役時代の今から、人的資本について考え、準備をすることができれば、きっと、あなたの描いたゴールが近づいてくるはずです。

まとめ

人的資本とは「生きている間に稼ぐ力」のこと
人的資本は、若いときは高く、年齢を重ねるごとに減少していく
人的資本を引き上げるために、自分を知り、好きなこと、得意なことを伸ばしていこう

関連記事